病気の説明-うつ病
「うつ病」豆知識
Q6 うつ病の受診時には家族も付き添った方がよいのですか?
- できるだけご家族が一緒に受診してください。しかし本人が同席を望まれないときには無理をしないでください。
- うつ病の治療にご家族が協力し、患者さんが十分な休養をとり、服薬を規則正しく行えるよう援助するためにも家族同伴受診は有効です。
- 患者さん本人が症状を十分に伝えることが出来ないほど症状の重い時があります。患者さんの状態を正確に伝えていただくことは診断や経過を評価するのに役立ちます。ご家族が日頃気になっている症状をあらかじめまとめて書かれたメモが診断の役に立つ事は多いものです。
- しかしご家族に注意していただきたいのは、診察の時間が限られているということです。ともすると患者さんの診察のための時間が、ご家族の不安を聴くだけの時間にすり替わってしまうことがあります。これでは最も大切な患者さん本人の診断や治療の時間が無くすことになってしまいます。
- 「本人のため必死に考えている」ということ自体が、ご家族または身近なひと自身の不安症状であることも珍しくありません。それがかえって本人を追い詰めていることがあります。
- ご家族や身近なひとの不安症状はとりあえずわきにおいておき、診察の場に同席して、先生と患者さんの会話をきいたり、看護師さんの対応をみてください。
- それがうつ病についてご家族や身近なひとが正しい知識を得ることにつながり、その結果、うつ病への誤解や、”根性論、人格論の押し付け”を改めるきっかけとなります。
- うつ病は、自殺の危険すらある重大な「病気」です。それをご家族が再認識し治療の必要性や治療過程を正しく理解していただくために同席の時間を活かしてください。
- ご家族や身近なひとがどうしてもご自分の不安を抑えきれないとき、ご自分の症状として診察を受けることが必要となることはしばしばあることです。