病気の説明-うつ病
「うつ病」豆知識
Q5 つかれの段階、疲労度のチェック
- はたらく人の健康を研究する「労働衛生学」では「疲れ」を4つの段階にわけます。
- 軽いほうから①急性疲労、②亜急性疲労、③日周性疲労、④慢性疲労、の4つに分類されています。
- ①急性疲労:作業による筋肉疲労で、すこし手を休めたり、軽く動かしたりすることで回復します。
- ②亜急性疲労:たとえば視認による連続検査作業などでおこる疲れです。症状は検出率の低下や視覚の働きの低下で事故につながることがあります。このレベルの疲れは短時間の休息や、それまでと違う作業に転換することで回復します。
- メンタルヘルスに関係がふかいのは③と④です。
- ③日周性疲労:前の日のつかれが翌日にもちこされた疲労です。だるさ、眠気、注意集中の低下、からだのしっくりこない感じなどが翌日までもちこされ事故にもつながります。このタイプの疲労は、丸一日の休息で回復するとされています。
- ④慢性疲労:疲労感が続き、うつ気分、しらけ、気落ち、迷い、いらいら、不眠などがおこってきます。仕事を休む回数も増えてきます。このタイプの疲労は、いつもの仕事や生活の場とは違った環境で、少なくとも二日間の連続休暇や土日の週末休暇を取ることで回復するとされています。
- ④の慢性疲労を放っておくと、うつ状態がやってきます。
- そのほかの疲れには、過労、燃えつき症候群があります。
- 過労:著しい疲労感、だるさ、頭痛、胸痛、その他の体の痛み、冷や汗、息切れなどの症状や、作業を続けることへの苦痛、イライラなどから怒りっぽく攻撃的になるなど情緒が不安定になります。極端な場合には、自分が自分で無く周囲から切り離されたような非現実感(離人症)がおこるようになります。過労症状の回復には、業務負荷軽減や場の転換と、十分な休息が必要です。
- 疲れはすくなくとも③日周性疲労までに気づいて、必要な対応をすることが大切です。疲れの原因も、疲れの段階も、そして疲れからの回復方法も、一人一人違うはずです。具体的な評価と対策はかかりつけの先生のご指導をうけて下さい。